激闘の余韻が残るコンコルド広場の取材エリアで、スケートボード男子ストリートの白井空良(そら)(23)が口にした一言が忘れられない。
「いい言葉をかけられたらいいんですけど、そんな生ぬるい気持ちでやっていないので」
7月29日、パリ・オリンピック(五輪)。劇的な大逆転で連覇を遂げた堀米雄斗(25)への思いを問われて、吐露した本音だった。
一発技「ベストトリック」の最終5本目を前に3位だった。悲願のメダルに届きかけていた。
だが、土壇場で堀米が大技を成功させて7位から首位に浮上。押し出される形で白井は表彰台圏外に転落した。直後に再逆転を狙った技で失敗。4位に終わった。
2人は幼い頃から切磋琢磨(せっさたくま)してきた。
感情をあまり表に出さず、ク…